ピュアな質問
2009年 10月 10日
このカラフルなステンドグラスのライト、なかなか素敵ですよね。
知的障害者の人たちが作った作品の展示会でみつけました。
障害者の人たちの感性とこだわりは、常人にはないもので、
不思議な魅力をもったものも、あるのです。
社会と繋がりをもつことにもなるので、障害者アートは、意義あることです。
これは、私の知人49歳の絵。
「オーストラリアのアボリジニの絵みたいだね」と告げたら、
「そう、よく言われるんだ。絵を描くようになって心が落ち着いたんだ」
というようなことを、ピュアな言葉で語ってくれました。
「まあちゃんはさあ、気持ちが辛いときは、どうしているの?」
とストレートに質問され、私は一瞬たじろぎました。
彼は、悲しいこと、つらいことを、ぐるぐるぐるぐる何日も何日も考え込む癖があるようなのです。
私は「辛くなるような時は、そのことを忘れて、絵を描いたり散歩したりすればいいんだよ。
嫌なことは、君の脳みその中だけのことだから、そんなことは、忘れてしまっていいんだよ」と無責任に、告げた。
彼は真剣に頷きながら「それは逃げるということ?」
「うーーん。まあ。辛いときは、逃げてもいいんだよ」
こんな会話をしてきたのですが、自分自身を試されるような、根源的な質問でした。
知的に障害がある人も、自分で望んで、そうなったわけではない。
彼らと接することで、こっちも気付かされることも多い。
彼らの存在も、ふつうに社会に受け入れられる「よゆう」のある世の中であってほしい。