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ディレクター込山正徳の個人的ぼやき


by papanamida

純愛映画「サンザシの樹の下で」に、うなる。

中国のチャン・イーモウ監督作品は、20年ほど前、初期のものをよく観た。

「紅いコーリャン」 「菊豆」 「紅夢」などは、
悪趣味なストーリー展開と強烈な色彩の映像が、魅力的だった。
薄汚い中年金持ちオヤジと、売られてきた貧乏人娘(しかも超美人)との、オドロオドロシイ関係。

画面から、汗の匂い、肉の腐った匂い、血の匂いなどが、漂ってきた。
そして、スパイスとして、中国の時代背景・・・・。
時に日本人を残虐に描いた抗日的なシーンがあり、中国人が喜ぶ設定となっていた。

10年くらい前から、
 「あの子を探して」や「初恋のきた道」や「至福の時」
などで、
持ち前の「悪趣味ぶり」が影をひそめ「美少女持ち上げ映画」へ入っていった。
それはそれで、私は好きだった。

(そういえば北京オリンピック開会式の総合演出もしましたね)

そして、つい先日WOWOWでチャン・イーモウ監督の
「サンザシの樹の下で」を放送していた。2010年の作品という。
これが、なかなか素晴らしい映画だった。わかりやすい純愛映画、超お勧めです。
予告編。


以下、解説・・・。
1970年代初頭、文革時代の中国。女子高生のジンチュウは農村での住み込み実習に派遣される。
その村には抗日戦争を象徴するサンザシの樹があり、革命の教材には格好の題材だった。
寄宿先の村長宅では、一家と家族同然の付合いをする青年スンと出会う。
あれこれと優しくしてくれるスンに淡い恋心を抱くようになるが、
反革命分子として迫害を受ける両親を持つ身では、恋愛に現を抜かしているわけにはいかなかった。

かつて悪趣味映画を極めたチャン・イーモウ監督。
悪趣味を封印して、こんな素敵な純愛作品が撮れるなんて・・・。
でも、悪趣味を極めたからこそ、こういう映画を撮れるのだなあ、とも思います。

主役の女の子が素晴らしい、素人から監督が発掘してきたらしい。
世界的女優コン・リーもチャン・ツィイーも、チャン・イーモウが出世させたんだからね。
サスガ、美少女探すのが、世界一の監督だ。
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by papanamida | 2012-07-23 17:11