原発専門家の危惧。
2012年 03月 31日
「官邸から見た原発事故の真実
これから始まる真の危機」
著者は田坂広志さん。東京大学で原子力工学を専攻。
福島原発事故後、内閣官房参与として政府の中枢でアドバイスをしてきた専門家。
一か月ほど前、「朝まで生テレビ」に出演していたのを憶えている。
ご自身は長年、原子力や放射能の研究をされてきた。
ある時、深刻な病気になり悩み続けた、という経験を語っていた。
田坂さんによれば、「福島の事故は幸運に恵まれた」とういう。
「首都圏三千万人の避難」という深刻な事態に陥っていた可能性も孕んでいた。
ぎりぎりのところで幸運に恵まれ、事故はこの程度に落ち着いているのだという。
それなのに今、政府には「原発事故に対する楽観ムード」が広がっていることが危険だという。
今後、汚染水処理の問題、放射性廃棄物の問題、廃炉の問題など、人類は10万年単位で管理していかねばならない。
政府は「廃炉」について30年から40年のスパンで考えているが、それは楽観的すぎるという。
溶け出た放射性物質に作業員が近づくこともできないのに、どうやって処理できるのだ、と私も思う。
この本は、声高に反原発を唱えていない。冷静に原発と放射性廃棄物について危惧している。
今こそ、全国民が読むべき本だと思う。
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