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ディレクター込山正徳の個人的ぼやき


by papanamida

「妻と最期の十日間」 すごい迫力。

最近、読んだ本で、印象深かったものがある。 「妻と最期の十日間」
著者は 桃井 和馬(ももい かずま) 写真家、ジャーナリスト。1962年生まれ。私と同年齢だあ。
これまで世界140ヶ国を取材し、紛争・地球環境などを基軸にした独自の切り口で「文明論」を展開している。

この本の内容はノンフィクション。
桃井氏の愛する妻41歳が、ある日突然、くも膜下出血で倒れた。回復の兆しはない。
写真家であり、ジャーナリストの桃井氏は、迫りくる妻の「死」を克明に記録し続けた。
「妻と最期の十日間」 すごい迫力。_a0134371_16444686.jpg
世界中で多くの生と死を見続けて来た桃井氏だったが、
迫り来る妻の「死」には、ただひたすら戸惑い、動揺し、取り乱すばかりだった。
意識も戻らぬまま、脳死に陥る妻。著者は、妻の「その瞬間」までを詳細に記録することで、
過酷な現実と向き合うことを選ぶ。

途中途中に、桃井氏が訪れた国々の紛争や、殺戮などの凄惨な場面が、静謐な文体で挿入されている。
「死」に向かう妻と過ごす病室で、桃井氏は、人間というもの・・・生命というもの・・・を考え続ける。
最愛のママを奪われる、小学生の娘の姿が・・・やるせない。

それにしても、この桃井和馬氏の文体がいい。苦悩と動揺の中、客観的に自分自身と周囲を見つめている。

実は、この方、息子たちが通った幼稚園の先生の古くからの知人だという。
その人が、私を久しぶりに見て、知人の桃井氏を思い出し、この本を薦めてくれたのだ。

一度、お会いしてお話したいなあ。

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by papanamida | 2011-09-16 16:45